【HUNTER×HUNTER再開!】誓約と制約について語る

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ついに!

HUNTER×HUNTERを再開することを示唆するツイートを冨樫先生がしました。

ですので、

今回はHUNTER×HUNTERで出てくる概念である

『制約と誓約』について

私なりに深めた考えを書かせてもらいました

最後まで見てもらえると嬉しいです

そもそも制約と誓約ってなんだ

誓約と制約というのは

『条件を定め(制約)、それを順守すると誓う(誓約)』ことで

自分の力を大きく発揮することです

作中で誓約と制約を使う人物に

クラピカという人物がいます。(上の画像の人)

そのクラピカという人物は

幻影旅団という組織に家族を殺されています。

クラピカは幻影旅団を心底恨み

そして、同胞の復讐を目的にしています。

しかし、

幻影旅団はとてつもなく強いので

簡単には勝てません

「自分の力よりもっと大きな力が、今すぐにでも欲しい」

そう考えたクラピカは

中指の鎖(クラピカの持つ能力、武器みたいなものと考えて貰えばおk)

に対して

「旅団以外には使わない」

という制約

「幻影旅団以外に使った場合は命を絶つ」

という誓約をします。

このように自分に一種のペナルティーを課したクラピカは

幻影旅団に対して大きな力を得ることになります。

要するに

『幻影旅団キラー』と化した訳です。

このようにして

クラピカは

幻影旅団限定ではあるが

莫大な力を得たのです。

ここで一点言っておきたいことがあって。。。

上の画像のクラピカも言ってますが

誓約と制約という概念において

自分の覚悟に比例して大きな力を得ることができるのです。

クラピカの場合は家族が殺されたため

幻影旅団に対する復讐の覚悟が強いのです。

ですので、クラピカは短期間で

制約と誓約で大きな力を得ることができました。

制約と誓約の実用

制約と誓約は実生活においても

無縁の存在ではありません。

多くの成功者(?)は

この誓約と制約を使っているように思えます。

例えば、

与沢翼さんは誓約と制約を使った人と言えそうです。

過去にテレビ番組で

与沢翼さんが成功のために何をすれば良いか言っていました(https://www.youtube.com/watch?v=unG1y7vRrZQ)

その内容をざっくりと要約すると

「不満、怒り、疑問を心に刻め!その感情を利用して死ぬ気で稼げ」

というものです。

この与沢翼さんの考えは

非常に誓約と制約の概念に類似しています。

「不満、怒り、疑問を心に刻む」というのは

まさに自分の覚悟を強めろ!

って言ってるのに等しく

「死ぬ気で稼ぐ」というのは

お金を稼ぐこと以外のお遊び(お酒、漫画、ゲームなどの娯楽)

制約することであり

お金を稼ぐのに全力を尽くすこと

誓約することなのです。

自分が何か大きなことを成し遂げるのに瞬間的に大きな力を得るためには

【制約と誓約】という概念を当てはめる事が

出来る事が理解していただけたかと思います。

実際に与沢翼さんは『秒速で1億円稼ぐ』と言っているように

スピードにフォーカスしているのがわかると思います。

自分よりも大きな力を瞬時に得るとなると

制約と誓約は欠かせない概念であるように思えます。

実は身近な制約と誓約

制約と誓約は実は身近に行われています。

願望成就のために

この概念を用いていることは多々あります。

よく大学受験の合格体験記などをみると、

「制約と誓約」に近い概念が散見されます。

「周りに馬鹿にされていたのを見返したくて。。。」

「兄貴に負けないために。。。」

このような考えが

受験勉強をする動機になっているケースが多々あります。

並はずれた覚悟が

自分のエネルギーになっていることはよくあるってことなのです。

一部の人間だけが許された魔法の成功法則

なんてことはないのです。

なぜなら

必要なのは制約と誓約を行う覚悟なのだけなのですから。

制約と誓約の闇

ここまでは制約と誓約の

良い部分を語ってきました。

しかし

この概念には大きな落とし穴があります。

制約と誓約を使えば

大きな力を簡単に得れるという良い側面だけではないのです。

ここからは

制約と誓約の闇の部分に触れていこうと思います。

むしろ

ここからが私の言いたいことのメインです笑

HUNTER×HUNTERに話を戻しますね。

制約と誓約を用いて

クラピカは自分の力以上の莫大な力を

瞬時に手に入れることに成功しました。

しかし

クラピカは歪な形で大きな力を得ています。

幻影旅団に対する復讐心で

大きな力を得ていました。

つまり

幻影旅団以外にはクラピカは対旅団ほどは

大きな力は使えない訳です。

そのため

幻影旅団以外にも大きな力を使うために

更に制約と誓約を更新しており

(原作で描かれていないので推測にはなるが、制約と誓約を示唆するようなのが見られた)

自分の能力を100%引き出す状態である『エンペラータイム』の際は

発動して1秒ごとに寿命が1時間縮む

という制約を加えています

つまり

幻影旅団以外に自分の能力をフルパワーで使う際には

「寿命を前借りして戦う」必要があるのです。

幻影旅団に対しては

そんなペナルティーがないのに

なぜ幻影旅団以外にはそんなペナルティーが必要なのか

幻影旅団に対しては復讐心と等価交換する形で

莫大な力を瞬時に手に入れましたが

旅団以外に対しては莫大な力を得るのに相応しい覚悟がないからです。

旅団に対しては

【覚悟と幻影旅団限定】という条件と引き換えに

力を得ていたが

旅団以外には

【覚悟】もなければ

【旅団限定】もありません。

giveするものがないのに

getするものは当然ありません。

そのため

クラピカは制約を厳しく設定する必要があったのです。

制約を厳しくすることで

無理にgiveを増やしている訳です。

この相当の覚悟がない限りは

己を厳しく制約することが求められるのが

制約と誓約の闇の部分と言えます

覚悟の前借り

HUNTER×HUNTERの世界においては

制約と誓約は契約(取引)のように扱われます。

しかし

現実世界においては

契約のように扱われません。

HUNTER×HUNTERで

意識的に行われている

制約と誓約ですが

現実世界においての制約と誓約は

無意識のうちに行われるのです。

現実世界で無意識に行われていることを目に見える形にしたのが

HUNTER×HUNTERの世界観であると考えています。

現実の世界においては

自分が制約と誓約によって得ている力が

本当にgiveとgetが釣り合っていて

得たものとは限らないのです。

HUNTER×HUNTERにおいては

制約と誓約が

まるで契約のように成立した後に能力が得られます。

しかし

現実世界はそうとは限りません。

giveよりも大きなgetを先にしてしまっている場合は

大きな制約が帳尻合わせで必要になるのです。

抽象的な話になってきたので

ここで一つの例を挙げます。

ダイエットをするんだ!

と決意したA君がいるとします。

A君は、ダイエットをするのに最善を尽くして頑張りました。

その甲斐があって無事にダイエットに成功しました。

しかし

ダイエットの成功後は

緊張の糸が切れてリバウンドしてしまいました。

これと似たような経験を

一度はしたことがあるんじゃないでしょうか。

(勉強頑張ってやろうと決意したけど、すぐに止めちゃったとか)

これは何が原因で

リバウンドしてしまったのでしょうか。

これは制約と誓約で説明ができます。

A君は痩せるために太るような食事を制限しました。

つまり

制約をしました。

その結果

痩せるという結果を得た訳です。

しかし

痩せるという結果(get)が

食事制限の制約(give)と

釣り合ってなかったのです。

「絶対に痩せるんだ!」という覚悟が

本来は足りていなかったのです。

一時的な感情で『痩せよう!』と決意したために

本来必要だった覚悟(精神的なエネルギー)が

足りなかったのです。

その足りていなかった覚悟

後々に請求されたのです。

言い換えるならば

精神的なエネルギーを前借りしていた

とも捉えられます。

瞬発的に大きな力を発揮するために

覚悟を前借りすることが

現実世界では出来てしまうのです。

捉え方を変えるのならば、

未来の自分に制約をした

とも捉えることができます。

身近な例で言うならば、

テスト期間後に急にダラけてしまう。

燃え尽きてしまう

と言う感情は

この原理で基本的に動いてると思います。

制約と誓約の究極は死を超越すること

クラピカが旅団以外と戦う際は

エンペラータイムによって

自分の命を削りながら戦っている。

相当の覚悟がない限りにおいては

大きな力を得ようとすればするほど

制約と誓約で大きなエネルギーを得ようとすると

制約が大きくなります。

このHUNTER×HUNTERの世界が示唆するのは

個人レベルを超えた大きな力を瞬時に得るためには、命を賭す必要がある

ということだと思います。

先ほど例として挙げた

テスト後の燃え尽き症候群とか

ダイエットのリバウンド は

覚悟(精神的エネルギー)の前借り

つまり

帳尻合わせであると言いました。

より大きな力を瞬時に得ようとしたら

より大きな前借りが必要になります。

「テストでいい点数を取る」だとか

「お金持ちになりたい」という

個人程度であれば

覚悟の前借りはたかが知れてます。

しかし

それよりももっと大きなエネルギーを

必要としたらどうでしょうか

「戦争から日本を守る!」とか

「世界に平和を!」とか

規模が人間一人の限界を超えていることを成し遂げる

このような大きなことを

瞬時に成し遂げようとすると

当然、個人レベルを超えた

大きな覚悟が必要になります。

その覚悟の前借りが一定の基準を超えると

返済不能になってしまいます。

返済不能な域にまで覚悟(精神的エネルギー) を

前借りするとどうなるか。

それが『死』です。

自分の『死』を超越した

莫大なエネルギーを前借りする。

それが制約と誓約の行き着く先であると思っています。

そして

まさにその制約と誓約の行き着く先を体現しているのが

クラピカという人物だと思っています。

現実世界で『死』を乗り越えて大きな力を発揮した人物

現実世界において

死を超越したエネルギーを前借りした人物を

例として二人挙げます。

それが

日露戦争において大活躍をした

乃木希典と秋山好古

という二人の人物です。

乃木希典は戦争後に明治天皇の後に続いて殉死

秋山好古は軍人をやめて6年で心筋梗塞で死んでいます。

二人とも戦争後に

まるで力尽きるかのように死んでしまいますが

彼らの残した戦果は現在でも評価されてます。

ロシア軍の永久要塞を

日本軍はなかなか陥落させることが出来ませんでした。

しかし

乃木の采配があって

この永久要塞を陥落させることに成功します。

乃木の人望があってからこそ

ロシア軍の永久要塞を陥落させるのに最適な作戦を

実行できたと言えます。

日露戦争の際に

乃木は明治天皇からの信頼が厚く

また、兵士達からの信頼も厚かった人物です。

乃木は

被害が多く出てしまうものの

ロシア軍の永久要塞を陥落させる作戦を実行します。

被害は多く出たものの、結果的に最適であった作戦を乃木は実行しました。

明治天皇の信頼が厚かったから

乃木は作戦を実行に移すことが出来き

兵士達から乃木への信頼が厚かったから

この半ば無謀と見られてもおかしくない作戦に

命を懸けて兵士たちは戦う事ができたのです。

まさに乃木は

命を懸けて戦争をしていました。

それゆえ

批判を乗り越えて最適な作戦を実行することが出来たのです。

(司馬史観によって不当に貶められていますが)

当時の武士的な価値観が強く残っていた

日露戦争時において

部下を多く死なせてしまうような上官は

腹を切って自害することは多々ありました。

敢えて被害が多く出るような作戦を実行した乃木は

自害することを想定していたと思います。

『死』を覚悟していたからこそ

大きな判断を行うことが出来て

日露戦争での活躍につながったと思います。

『死』を超越して、大きな力を得た結果

最適解を実行することが出来たのではないかと思います。

また

秋山は最も過酷であった戦線を支えた司令官でした

ですが

援軍の要請をしなかった。

秋山の戦い方は最も戦術的に正しい戦い方をしたと言われています。

黒溝台会戦に際しては

10倍もの戦力差をひっくり返して勝利しています。

彼に限らず当時の軍人の根底には

武士道があったと思います。

葉隠に

『武士というものは死ぬことに似たり』

と書いてあるように

当時の軍人には

死を覚悟する事

が説かれていたのだと思います。

彼らは命を賭していたからこそ

莫大なエネルギーを前借りして最も正しい判断を下せたのです。

その反動として

戦後に間も無く亡くなってしまいますが

命を懸けていたからこそ

大きな戦果を上げることが出来たのです。

誰かのために

制約と誓約は個人の規模を超えると

命を懸ける必要があると言いました。

そして

日露戦争で命を懸けて大きな力を手に入れた二人の軍人を紹介しました。

この二人から言えることは

制約と誓約で最も大きな力を発揮しようとしたら

「死」をも厭わない姿勢が求めらる

と言う事です。

そして、人が死ぬことを厭わないのは

誰か他人のために尽くす時であると思うのです。

前の例で言うならば、

「日本が白人に支配されないように」

と言う気持ちであったり

「祖国の家族を守るため」

「日本の文化文明を守り抜くため」

と言う気持ちです。

そのような気持ちがあったから大きなエネルギーを使って

日露戦争で大活躍することが出来たのです。

自分のためが最優先に来ている人間の場合は自分が一番大事なのです。

ですから、

自分が死なない範囲でしか力は発揮できません。

しかし、

『誰か他の人のため』が最優先に来ている場合は違います。

他人のために命を捨てることができるのです。

要するに、

自己中心的な人間は

自分を殺すことが出来ないから

大きな力を発揮出来ないのです

逆に

他人を最優先に考えられる人は自分を殺す事ができる

つまり、死を厭わないので

制約と誓約で、大きな力を発揮できるのです。

分かりやすい例はアンパンマンとかの正義のヒーローです。

アニメや漫画のヒーローは強さの象徴です。

大きな力の象徴である漫画のヒーローが

利己的で

自己中心的である

と言うのは想像つかないと思います。

アニメ、漫画のヒーロー

(アンパンマン、孫悟空、ウルトラマン、仮面ライダーなど)が

困ってる人をフル無視するのは

想像できないと思います。

私たちは、無意識に

大きな力を発揮するものが

誰かのために動ける人物である

と納得してしまっていると思います。

つまり、

誰か他人のために命をかけるのが

人間の持つパワーを最大限に引き出すための要因であるのです。

最新のクラピカから制約と誓約を考える

「自分の復讐のために制約と誓約を使うか」

それとも

「死を超越して、誰かを助けるために制約と誓約を使うか」

ここには大きな違いがあるように思えます。

①利己的な復讐のために制約と誓約を使いチカラを得るか

②誰かのために制約と誓約を使って①を超えるチカラを得るか

クラピカは①の人物像として今までは描かれていました。

この画像は全ての仲間の眼の回収目前のクラピカ

目標達成は目の前にあるにも関わらず、どこか寂しげな描写に見えます

本来の目的が達成するに関わらず、全く嬉しさはないのが分かります。

本来は

クラピカというキャラクターは

このような表情をしないキャラクターでした

仲間の復讐を最優先にしていたクラピカには

見られなかった表情に思えます。

このクラピカというキャラクターの2枚の画像は

①のフェーズから②のフェーズへの移行に思えます。

何のために生きるか

クラピカというキャラクターを通して

どのように生きるのかを私は考えさせられます。

復讐に燃え

制約と誓約を用いて

大きなる力を手に入れたクラピカ。

しかし

復讐の先には虚無感しかなかった。

復讐というのは

個人の利益でしかありません。

個人の利益を最大限追求していった先に

喜びはなかった訳です

これは現代人にも同じことが言えるのではないでしょうか。

お金が手に入れば幸せだ

タワーマンションに住めれば幸せだ

高学歴になれば一生安泰で幸せだ

このような自分本位の幸せの形って

本当に幸せ何でしょうか。

手に入れた先には何があるのでしょうか。

いずれも

自分本位、自分中心である限りは

クラピカのような虚無感に行き着くように私には思えます。

他人のために命を燃やす。

そのための手段として

制約と誓約はあるのだ。

決して

自分本位の利己的な生き方を肯定する道具としてあるのではない。

それをクラピカは気付き始めたのではないかと思います。

そして、

他人のために死ぬ事

それが人間の潜在的な大きなパワーを引き出す。

そのような生き方を

クラピカは選ぼうとしているのではないでしょうか。

自分のためでなく

他の人に命を捧げると言う生き方

それは

戦時中を生き抜いた軍人の逸話

武士道の精神

と言う形で今も残ってはいます

しかし

アメリカからの輸入である

個人主義や

「自分の命さえ長ければいい」

「1秒でも長く息を吸っていればいい」と言う

延命主義の広がりによって

多くの日本人は

『他人のために生きる』生き方を

見失ってしまっているのではないかと思います

その現代人が見失った生き方を

制約と誓約を通し

クラピカは見せてくれるのではないかと思います。

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